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雑談:チーズ その2 〜原料調達〜
ハーミット「ちなみにこのレンネット、直接胃袋から採らないといけないらしい」
レディ「じゃあ、屠殺しないと集められないってこと?」
ハーミット「そう。だから牛乳よりも生産は難しい」
助っ人A「まあ、そうだな」
ハーミット「しかも、元々はミルクの消化を助けるものらしく、成長した牛ではだめで、子牛じゃないといけない」
レディ「へえ、じゃあますます貴重なんじゃないの?」
ハーミット「昔はね。今では植物や微生物から同様のものを生産できるんで、チーズの大量生産が可能になったし、非殺生を旨とするベジタリアンでも食べられるようになった」
レディ「でも、エベロンじゃそうはなってないんでしょ?」
ハーミット「おそらくはね。ただ、代わりに何かいい魔法とかあるかもしれないね」
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雑談:チーズ その1 〜ソーセージに通じる点〜
ハーミット「チーズも火が通ったよ(溶けかけたチーズの串を差し出す)」
助っ人A「サンキュ。(かぶりつく)ハフハフ。この溶ろけたのが、またうめぇんだよな」
ハーミット「さて、チーズの起源にも、さっきのソーセージに通じる点がある」
助っ人A「へえ、なんだ?」
ハーミット「チーズを作るとき、牛乳を固めるためにレンネットという酵素を混ぜるんだ」
助っ人A「なんだ、ただ水分をとって固めてるわけじゃないのか」
ハーミット「うん。このレンネットは牛なんかの胃袋から採れるものだ」
レディ「そういうのって、誰がどうやって考えたのかしら?」
助っ人A「……そうか、さっきの袋の話だ。大方、胃袋を水筒代わりにして牛乳入れたら固まったってこったろ?」
ハーミット「伝説によると、そうらしいよ」


 
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雑談:ソーセージ その2 〜変わり種〜
ハーミット「ソーセージは一般に腸詰めと訳されるけど、別に腸に入ってるものばかりじゃない」
助っ人A「腸に入ってなくてもソーセージなのか?」
ハーミット「ソーセージの語源は、どうも”塩漬け肉”を意味する言葉らしい」
レディ「サラダと同じく、ソルトとかを語源にしてるのかしらね」
ハーミット「かもね。現代でもアメリカのブレックファスト・ソーセージは腸に詰めない、ひき肉の固まりだ」
助っ人A「ソーセージというより、ハンバーグやミートボールの親戚だな。焼いても今みたいに熱々の肉汁が吹き出したりはしないんだな」
ハーミット「あと、ホメロスのオデュッセイアでは、山羊の胃袋に脂身と血を詰めたソーセージが出てくるらしい」
レディ「なるほどね。別に”腸詰め”にこだわらないわけね」
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雑談:ソーセージ その1 〜その起源〜
ハーミット「ほら、ハーブ入りソーセージが焼けたよ(串を差し出す)」
助っ人A「お、サンキュ(焼けたソーセージにかぶりつくと、口中に熱々の肉汁が溢れ出す。
   うーん、うめぇ。このかぶりついた時に出る肉汁がいいんだよな。
   ……それにしても、腸に肉を詰めるなんて、誰が考えたんだろうな」
ハーミット「実は、古代……というかむしろ原始時代においては、決して珍しい発想ではないんだ」
レディ「そうなの?」
ハーミット「私らが使ってる水筒があるだろ?」
助っ人A「(手にもって)このなめし革の袋がどうかしたのか?」
ハーミット「これを作るには、皮をなめすだけでなく、縫製技術も必要だ。原始時代にできると思うか?」
レディ「金属の針なんてないから、難しそうね」
ハーミット「そこで、最初から袋状になっているものを使う。具体的に言うとある種の内蔵の皮だ」
助っ人A「胃袋とか?」
ハーミット「まあね。あと、膀胱なんかも使われた。
   モンゴルに”ボルツ”という干し肉があるが、これは牛馬一頭分の肉がその膀胱一杯分に収まるそうだ」
レディ「膀胱一杯分ってことはつまり、膀胱を袋にしていれる訳ね」
助っ人A「よく入るな」
ハーミット「膀胱が大きいせいもあるようだけど、肉を内陸の乾燥した空気で水気も脂気もカラカラに乾かして、解して押し込むんだそうな」
助っ人A「なーるほどな。腸に納めるのも、その延長ってわけか」
ハーミット「そういう事。袋に入ってるから運搬しやすいし、火を通した後も、多分腸の皮の分腐りにくいんじゃないかと思うよ。
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雑談:危険な植物 その3 〜裏技〜
ハーミット「実は、だ。紅天狗茸は美味いんだ」
助っ人A「え、マジか?」
ハーミット「マジだ。この茸には強力な旨味成分が含まれている」
レディ「じゃあ、毒抜きすれば食べられるってこと」
ハーミット「ところがそうは上手くはいかない。その旨味成分自体が有毒成分なんだ」
助っ人A「じゃあ、食いようがねえじゃんか」
ハーミット「待て待て。D&Dならではの裏技があるでしょう」
助っ人A「……あ、ニュートラライズ・ポイズン!」
ハーミット「正解。なんなら河豚でも鰻(生だと有毒)の刺身でも食べられるよ」
レディ「いくら美味いっていっても、そこまでして毒を食べたいの?」
ハーミット&助っ人A「おう。勿論だとも」
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雑談:危険な植物 その2 〜山菜〜
助っ人A「おーい。さっき茸を見つけたんだが、食えねーか?」
レディ「この真っ赤な笠は……」
ハーミット「どう見ても紅天狗茸です。ありがとうございました」
助っ人A「なんだ、食えねーのか」
ハーミット「薬屋のケイル姉弟も、オーガー料理人のファリクも、治療師のシリュージョンも扱わんよ」
   素人の採った茸なんて、たとえ図鑑を見ながら採取したとしても、確実に毒茸が混じってると思っていい。
   あと、素人の山菜摘みも結構やばい。
   ヨモギとトリカブトの若芽とか、芹と毒芹とか、行者葫と鈴蘭とか、蕗の薹とハシリドコロとか、たらの芽と漆の芽とか、いろいろ間違いやすいものがある」
レディ「いろいろあるのね」
助っ人A「素人でも絶対確実に大丈夫なモンって、何かないのかよ」
ハーミット「……そうだね。今の季節、土筆なら間違いようはないと思うよ」

 
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雑談:危険な植物 その1 〜毒木〜
ハーミット「お、チーズもあるな。ソーセージと一緒に火で炙ろう。なんか串になるものはないかな?」
助っ人A「木の枝でいいだろ。ほれ、折ってきたぜ」
ハーミット「おい、この木の枝はマズイぞ!」
助っ人A「ん? なんでだ」
ハーミット「これ夾竹桃だ!」
助っ人A「ああ、庭木とかにあるヤツか」
ハーミット「これ有毒だよ。こんなもんを串に使ってバーベキューして、死者がでる事もある」
助っ人A「うわ、怖ええ。ちょっと捨てて手洗ってくる」
レディ「庭木なのに毒があるの?」
ハーミット「ああ花はきれいだから栽培されるけど、有毒だ。
   しかもこれは厄介なことに根の回りの土壌にまで染み出てくる」
レディ「うわ、そんななのに育てるの?」
ハーミット「トリカブトだって花目的で育てる場合があるし、紫陽花やツツジだって毒がある。
   他に、正月に縁起物として飾るユズリハも実は有毒だ」
レディ「ふーん。以外とあるものね」
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雑談:ザワークラウト その2 〜その利用法〜

助っ人A「そーいや、コーヴェア大陸からストームリーチに着くまで、船上じゃ毎日のようにザワークラウトを食べたっけ」
レディ「漬物なら、保存がきくからでしょ」
ハーミット「まあそれもあるけど、まあ船乗りの食文化だね。
   長期間の航行で保存食である乾パンや干し肉ばっかり食べてると、ビタミンC不足になる」
レディ「ビタミンB不足の脚気みたいに、体調不良になるわけ?」
ハーミット「うん。長期間ビタミンCが不足すると、肉体を構成する蛋白質の合成がうまくできなくなって、ちょっとした事ですぐ出血するようになる。
   これを壊血病と呼ぶ。体が壊れやすくなって、血が出る病気ってわけだ」
助っ人A「おっかねーな。……たしかビタミンCって、レモンやオレンジに含まれてたよな」
ハーミット「うん。だからイギリス海軍じゃ、壊血病予防のためにライムの汁が支給された。
   英国海軍の蔑称が"ライミー"ってのはこれに由来する。同じ理由でドイツの場合はクラウト(キャベツ野郎)と呼ぶ」
レディ「で、ザワークラウトは?」
ハーミット「もちろん、ビタミンCが含まれてて壊血病予防になるんだよ。
   ちなみに、柑橘類の汁を予め絞って煮沸殺菌して持っていった事もあるが、熱でビタミンCが壊れるから意味がなかったそうな」
助っ人A「長期の船旅ってのも大変なもんだな」
ハーミット「ちなみに、今はもっと便利な解決策がある」
助っ人A「なんだい?」
ハーミット「ジャガイモだよ。これは熱してもビタミンCが壊れない」
助っ人A「へえ、主食にもなるし一石二鳥だねぇ」

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雑談:ザワークラウト その1 〜その製法〜

ハーミット「一品というのも味気ないな。何か他に食料はないかな?」
スノーリ「ああ、ザワークラウトがあるよ」
助っ人A「お、いいねえ」
レディ「確か、ドイツのキャベツの酢漬けだっけ?」
ハーミット「いやいや、酢は使わないよ。塩漬けキャベツが乳酸菌で発酵して酸っぱくなったものだ。
   これに香辛料とかも入れて味をつける」
レディ「塩漬け葉っぱ……乳酸菌……香辛料、か。なんかキムチに似てるわね」
ハーミット「葉っぱや香辛料の種類が違うだけで、根本のところは"塩漬け野菜に香辛料を加えて乳酸菌発酵させた漬物"だから一緒だよ」
助っ人A「ドイツといえば、ソーセージとビールだな」
スノーリ「それもあるよ。なんせクンダラクの発掘現場だ。酒は飲料水みたいなもんだし、ソーセージは保存食でもあるからね」
助っ人A「やったー!」

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雑談:魚醤 〜その起源〜

ハーミット「携行食以外の食材はないのかい?」
アクセルロッド「ああ、あっちの箱にある」
助っ人A「干し肉、干し魚、塩漬け肉、塩漬け魚、燻製肉、燻製魚……」
レディ「野菜はないの?」
スノーリ「それはこっちの箱にある」
ハーミット「ジャガイモ、ニンジン、タマネギ、ニンニク……」
レディ「根菜ばっかりね」
スノーリ「保存がきくからね」
ハーミット「お、醤油発見。では肉じゃがを作ろう」
レディ「なんでエベロンに醤油があるのよ」
ハーミット「醤油っていっても、魚醤だよ」
レディ「ニョクマムとか、ナンプラーって、東南アジアのものでしょ?」
ハーミット「西洋にもあるよ。古代ローマにはガルムってのがあったし、本場英国のウスターソースは魚醤ベースらしい」
レディ「へえ、あるんだ」
ハーミット「魚醤は元々、魚の塩漬けが発酵して溶けたものだからね。
   魚を塩漬けして保存する食文化があるなら、どこでも発生しうるよ」

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